閉塞感漂う日本

・私が生きてきた戦後の日本で、今ほど閉塞感(へいそくかん)に漂っている時代はない。
・閉塞感とは、日本の先行きが見えず、悪質な犯罪が多発し、人々の繋がりも希薄で、閉鎖的雰囲気が蔓延しているという意味です。

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・若者の犯罪が多発し、社会全体が無力感に包まれているのは、なにも新型コロナの影響ばかりではなさそうだ。

・労働者の賃金は上がらず、劣悪な労働条件の下で働かされている日本の若者たちも夢と希望を失っているようだ。

・いまは大企業の3割は世襲経営者で占められ、政治家の4割は世襲議員、優れた企業家や政治家が現れても、なぜか潰されていく日本社会。

・今の日本は、2割の富裕階級が潤い続け、8割を占める市民は豊かさを享受出来ない社会となった。

・かっての「一億総中流意識社会」は消え去り、所得格差による上流国民と中流貧民の「新・階級社会」が出現している。

・さらに、中流貧民の下に「アンダークラス」の階級も出現した。

・アンダークラスとは、賃金が低く、労働条件も悪く、雇用先も不安定な下で、仕事をしている人々で、「非正規雇用や派遣社員」の若者が多い。

・アンダークラスの平均年収は、わずか186万円、男性の未婚率は66.4%。その数はおよそ930万人。

・2025年には、1000万人(全労働者の約15%)を突破し拡大するそうだ。

・これでは、日本の若者たちは、夢と希望が持てない日本となる。

・どう考えても、今の日本は、激しい競争社会と激しい搾取社会となっている。

・日本人は、同じ日本語を話す単一民族の国、多人種多民族国家ならいざしらず、同民族同志を競争させてどうする。

・階級社会は、特権階級の支配構造に有利な社会である。

・日本で再び、特権階級が、頭を持ちあげ始めたと言うことか。

戦後、GHQは「華族、地主、財閥」の特権階級を解体し、門地(家がら)による差別社会を日本国憲法で禁止した。

・国民主権になったのに、なぜ「新・階級社会」が出現したのか。

・衰退する日本社会に、いま何が起きているのか調べてみた。


音声2
■・閨閥(けいばつ)社会の復活

・敗戦後は、天皇主権から国民主権となり、国民が直接政治家たちを選び、選ばれた政治家たちは「日本を良い国に、国民を幸せに」する政治を行う民主主義国家を目指す国となった。

・民主主義の日本は、為政者の独占政治ではなく、すべての法律は国会で決められる。

・成立した法律には、悪法もあれば、良法もある。
・しかし、専制独裁国家の独裁者よりはましである。

民主主義の根幹は、国民の選挙と国会と内閣である。
・国会とは = 選ばれた議員による法律の作成。
・内閣 とは= 巨額な予算を使って法律を施行する。

・民主主義の日本では国家では、'特権階級の国民支配などあり得ないはずだ。

・しかし、新階級社会が始まり、特権階級の社会に移りつつある。

階級社会は、特権階級の支配者のためにある。(例:インドのカースト制)


・この始まりの原因は、1996年の日本の選挙制度が「小選挙区比例代表並立制」を導入したことから始まる

・この小選挙区選挙は「地盤・看板・鞄が揃っている」世襲候補に有利な選挙で、その結果、世襲議員が80%の確立で当選した。

・現在の国会は、与野党とわず40%の世襲議員と有力企業一族の議員が多数いる。

・世襲議員とは、一族が元国会議員であり、その地盤(後援会)を引き継いでなった国会議員で、裕福な(お金持ちの)階層の人々であるといってよい。

・また、有力企業一族の議員は、企業組織地盤を持っており、やはり裕福な(お金持ちの)階層の人々である。

・世襲議員たちは、裕福な家系の出身者のためか、カップラーメン1杯の値段は400円と答えたりして、非常識な行動や言動を繰り返し、いまや「政界の常識」は「世の中の非常識」となり、政治に対する国民の不信不安は高まる一方である。

・国民は被選挙権があるにもかかわらず、政治家に立候補すら出来ない。

・そのためかバブル崩壊後の1990年代から日本経済は低迷し、回復出来ない「失われた30年間」がいまも続いている。

・内閣や中央官庁の役人(官僚)たちが対応策を模索しているが、一向に解決できない。

・歴代の総理大臣は、自民党においては「田中角栄と菅義偉氏」首相以外は、すべて世襲議員で占められている。


■・日本に影の支配者「闇の組織」があるようだ。

・一部の悪意ある「闇の組織」があえて、国会で多数を占める世襲議員と企業議員を利用し、己の利益獲得のために、日本社会の混乱と階級社会の実現をもくろんでいるとしたらその話は「バカげた話」なのだろうか。妄想なのだろうか。

・私がその組織の一員ならば、まず始めに「マスコミ」を利用し国民の目をそらす。
・美味い飯を食わせ、スポーツに熱中させ「闇の組織から」目をそらせて、利益実現のために我々は支配行動する。

・つぎに、我々組織に有利な法律をつくるために、国会議員と高級官僚と御用学者を味方につけて仲間に迎える。その方法は金銭や我々階級の子女を嫁がせ見方につかせる。

・日本の若者たちには「政治経済」の教科を選択させない教育を入試制度で導入させ、政治に関心を持たない軟弱な若者たちを作る。

・こうして、日本の支配構造を確立していく。


音声3
・「闇の組織」とはなにか・・
・「闇の組織」とは、わからない 。

・戦前、日本は「皇室、華族、士族、平民」という4つの身分制度があった。
・明治政府は、皇族以外すべて平等としたが(四民平等)、華族だけには幾つかの特権を与えた。

・その例-
1.華族の財産は、没収されない。
2.貴族院議員として、政治に参加できる。
3.華族の子弟は、無料で高等教育を受けられる。(学習院)
4.その他

・その「華族」は、約3000人ほどだったので、超特権階級と言った。

・問題は、この超特権階級と血族関係を結んで、大きな権力を手に入れたグループが現れた。

・それを閨閥(けいばつ)で繋がった「旧特権階級」という。

・戦後、GHQがこの「旧特権階級」が戦争行為に大きく関わっていたと判断して「華族制度」をそのものを解体させた。

・その為、存在はしていませんが「闇の組織」は、なぜかこの閨閥組織とよく似た匂いがしている。


・いま日本に漂う「閉塞感」は、1996年の小選挙区制の導入から起こっている。

・国会を支配下におき、高級官僚と一部学者を「闇の組織」に取り込み、財界の仲間たちと共謀して、さらにそのネットワークを強固なものにすれば、富の独占と支配権の確立はできるから。

なにせ、日本は法治国家で、法律が全てなのだ。

・次回は、閨閥(けいばつ)について話したい。
・閨閥と言う、言葉を始めて聞く人が多いと思う。



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