再び大国の資源略奪が始まった

・地球の人口は82億人、さらに増加を続け2050年には97億人、2080年代には103億人程度で、ピークに達すると予測されている。(2025年)

・当然、人々が生きるためには、水と食料、生活用品が必要となる。

・現時点では、すべての人々に食料が行き届いてはいない。
・飢餓人口は、8億人に達しており、11人に1人が飢えに直面している。

・世界の安定食料生産には限界がきている、さらに気候変動も激しく、多くの生産を望めない状態だ。

・日本では、スーパーには豊富な食材が並び、連日テレビでも雑誌でも「グルメ番組」が報じられ、この食料問題を意識的に考えている人がすくない。

・マスコミのグルメブーム演出は、食料関連企業の利益誘導に加担し、国民は必要以上の食料を購入しスーパーでは毎日大量の売れ残り食品を廃棄している。
・しかし、現実は違う。
・日本の食料の60%は、諸外国に依存して輸入している状態だ。

・温暖化の進行・異常気候・急激な人口増が起きているため、食料輸入価格は今後、確実に上昇する。
・いつまでもこの"バカ"なグルメブーム演出が続けられるのか甚だ疑問だ。


・食糧獲得競争は、経済力の強さで決まる。

・食糧を十分に確保できない人々は、食糧の豊かな国へと移動を始めた。これが「移民問題」となっている。食糧問題は地域間の問題だけではない。

・食料の豊かな国でも問題は起きている。
・金持ちは、カニ・ウニ・フグなどの高価な食材を惜しむことなく食している。
・経済力が弱い人々は、毎日、安価で悪質な添加物まみれの食料に依存しなければならない状態だ。

・もうすでに、経済力の強弱で国内、国外を問わず「食糧獲得競争」が始まっている。

・人間が生存を続けていくためには「食糧」以外にも必要な資源がある。
・それは「水、エネルギー資源、生産に必要な鉱物資源、土地」がある。
・資源を求めて、昔から「資源の略奪」が起こり紛争、戦争が起きてきた。

【生存に必要な資源】
1. 水
・水は人間の生存に不可欠な資源であり、淡水は地球上で非常に限られている。
・水資源を巡る争いは、特に農業や飲料水の供給において重要で、例えば、インダス川を巡るインドとパキスタンの争いが起きている。

2.穀物
・穀物やその他の食品に含まれる栄養素で人は生きている。
・主要な穀物には、米類、麦類、豆類、根菜類などのエネルギー源としての炭水化物のほか、筋肉や細胞の修復に必要なタンパク質として肉類、魚類、卵類などがある。
・これらの食糧は、栽培、畜産、養殖などで生産が可能であるが問題点も多い。

3. 石油・天然ガスなどのエネルギー資源
・石油は、現代社会のエネルギー源として非常に重要であり、特に中東地域ではその豊富な埋蔵量の獲得を巡り争いが続いている。
・湾岸戦争やイラン・イラク戦争は、石油資源を巡る争いである。

4. 鉱物・金属などの生産資源
・ダイヤモンドやコルタン、メタルなどの鉱物資源も紛争の争いの原因となっている。
・コンゴ民主共和国では、金やコバルトなどの鉱物資源を巡る武力衝突が長期に渡りいまも続いている。

5. 土地
・食料を生産する農地や良好な土地も重要な資源である。
・特に気候変動や砂漠化が進む地域では、土地を巡る争いが激化している。
・スーダンのダルフール地方では、農民と遊牧民の間で土地を巡る争いが内戦にまで発展している。


・21世紀、再び軍事大国の資源の略奪が始まった。

・21世紀に入り、これら資源をめぐる争いは、地域間の問題だけではなくなった。
・人口増による資源減少で軍事大国は、自国経済維持のため露骨に牙をむき出しはじめた。

・20世紀は石油の世紀で、石油エネルギーにより生産技術が発展した。それを支えた石油や鉱物資源を掘り続けた。この資源は無尽蔵にあるわけでなく、また地域的偏りも多く見られ紛争の要因にもなっている。

・米国は2026年の今年、対岸国「ベネズエラ」へ軍事侵攻する。
・目的は「ベネズエラ」の民主主義を守るためではなく「石油資源」略奪のためである。

・過去にも米国は、中東の「イラク」に軍事侵攻したのも「石油」の利権を手に入れるためである。
・今は、隣国「グリーンランド」の地下資源と「イラン」の石油を手に入れるため、軍事的圧力を強めている。

・中国は、平和的な仏教国の「チベット」を武力で制圧し、西方地域の「ウィグル族」を追放した。

・チベット国にある地下資源とウィグル地域にある石油資源の略奪を始めるためである。

・青海省「西寧」とチベット「ラサ」を結ぶ「青蔵鉄道せいぞうてつどう)」、2000 kmは、観光のために建設したものではない。チベットの地下資源を運ぶために建設した。

・さらに現代産業に必要な「レアアース」を独占し、それを武器として相手国を脅し始めだした。これは資源戦争を始めたことを意味している。

・資源を巡る争いは、歴史的に見ても非常に多くの紛争と戦争の原因となってきた。

・特に、エネルギー資源や貴重な鉱物を巡る競争は、国家間の緊張を高めて戦争を誘発した。
・日本を例にとれば、南方の石油を求めて「太平洋戦争」を起こしたほどである。

・21世紀に、大国が軍事力を背景に露骨に「資源獲得」の行動を起こしたと言うことは、それだけ現在の資源問題が深刻であるということの現れでもあり、今後は、さらに激しさが増すだろうと思われる。


・資源の乏しい日本が未来へ進む道の答えは。

・80年前、南方「ボルネオ島」の石油資源を求め「太平洋戦争」を起こし、敗戦した無資源国の日本が、なぜ戦後「奇跡の復興」を成し遂げたのか。
・日本の未来への答えはここにある。

・戦後、日本は教育や技術革新を進め製造業を卓越させて経済を発展させてきた。
・戦後のSONYをはじめ松下電器・日立製作所・ホンダ技研をはじめ多くの日本企業は、従業員を大切にし育ててきた。
・従業員の企業内教育を充実させ、製品開発を進め日本経済をけん引した。

・このことは無資源国の日本経済では、人的資本への投資がいかに重要であり、知識とスキルを持った人々が持続可能な富を生み出し、経済を発展させるという経済の基本原理を証明した。
・そして昭和世代の勤勉さと努力が天然資源を持たない日本に「奇跡の復興」を起こしたのである。

・資源の乏しい日本は、「人こそが資源」であり、経済を発展させる土台でもある。

・しかし、令和世代の現在の若者たちに同じように期待できるかといえば、残念ながらそれは無理のようだ。

・荒廃し続ける日本の教育界。多くの若者たちは、激しい受験競争でふり分けられ、差別化された社会で希望を持てずに暮らしている。

・企業は社員を育てるということを怠り、社員を正規社員と非正規社員という区分で不当に扱い、労働者を育て社会に奉仕するという企業の基本理念も忘れ、ただただ利益追求だけに奔走している。

・人的投資を怠った結果、正規社員は転職を繰り返し若者の企業定着率は下がり続けている。
・また劣悪な低賃金下に置かれた非正規社員は、身分の不安定さから結婚もできない状況下に置かれているこれが令和の日本の姿だ。

・ここ30年間、悪徳経済学者の詭弁に惑わされ、無能な政治家たちが日本を混乱させ停滞させ腐敗させてきた結果である。

・無資源国の日本人が暮らしていくためには、少子高齢化社会の中で孤立し疲れ果てている若者たちを解放し、企業が若者たちを保護し育てて活用していくしか道はない。

・少子化が進み若年労働者が減少している現在、それができなければ、これからの日本は世界の中で生き残れない。

・優れた若者たちは、激しい受験戦争からは生まれない。
・高学歴の人材だからと行って立派な仕事ができるとは限らない。
・それは、日本史をひも解けばよく分かることである。


【追記】
・この原稿を書き終えた2月28日、イスラエルとアメリカは、イラン国に戦闘行動を起こし、首都「テヘラン」を空爆して指導者「ホメイニ師」を殺害した。
・いよいよ始まった「イラン石油」の獲得侵攻である。

・中東に石油を依存している日本は、戦闘が長期化すれば日本経済に大きな影響が始まる。中国のレアアース供給停止とダブルパンチを食らうことになる。

・この資源供給危機をどう乗り越えるのか、日本人の力量が試される。




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