21世紀に国家による虐殺行為が公然と行われている。

・中東のパレスチナの「ガザ」で悲劇が起きている。
・連日、報道されるのでその様子がわかる。

・ことの始まりは、パレスチナガザ地区の武装組織「ハマス」(1万~2万人)が、2023/10/07に大量のロケット弾(2000発)を発射し、ガザを取り囲む防護壁24カ所を破壊してイスラエルに侵入した。

・ハマスの戦闘員約2000人がイスラエルの軍事施設やパーティ会場、キブツ(農業共同体)などを襲撃、多数の民間人を殺傷し市民や外国人観光客240人以上の人質をガザ地区に連れ去った。・イスラエル側の犠牲者は1400人に達した。

・ハマスのこの闘争行為が「テロ」と見なされ国際世論から非難された。

・イスラエルは反撃行動に移り、ハマスが潜伏しているガザ地区北部へ連日の空爆と地上部隊を侵攻させ戦闘行為を繰り返している。


問題は

・高い塀に囲まれたガザ地区(種子島ほどの広さ)には、パレスチナ人200万人が暮らしている。
・住民は、逃げ場がなく毎日続く空爆に多くの死傷者が出て悲惨な状況がいま展開されている。
・国連は、戦闘行為の休戦を呼びかけたが、イスラエルは進軍を止めない。

戦闘の理由はあったとしても、電気・水道・燃料・通信を遮断し、逃げ場のない武器を持たない市民を破壊力の高い近代兵器で殺している。
すでに死亡者は1万人近く、さらに増える見込みだ。

・イスラエル国家による虐殺行為が公然と行われている。
・これは明らかに「虐殺行為」(ジェノサイド)である。

・イスラエルは「越えてをならない一線を越えた」と思われる。
イスラエルのこの虐殺行為は、けして許されるものではない。


・かって「ナチス」から絶望感の中でホロコーストを受けたイスラエル人(ユダヤ人)は、今度は自分たちの手で、パレスチナ人に苦痛を与えジェノサイドをはじめている。
・誤った指導者の下でイスラエルの歴史に大きな汚点を残したと思われる。


・暴力では何も解決しないことは歴史が示している。
・たとえこの戦闘で「ハマス」(1万~2万人)を殲滅しても、新たにさらに憎悪を抱く抵抗勢力が生まれてくる。

・この残虐な行為は、アラブ世界に被害者意識を強めイスラエルに抵抗する勢力がさらに拡大しイスラム教とユダヤ教の宗教戦争に広がる可能性もある。
・イスラエルは、これらのことが予想されるのに、なぜ侵攻を続けるのだろうか。


・1947年、国連はパレスチナにアラブとユダヤの二つの国家を作るという「パレスチナ分割決議」を採択した。
・しかしパレスチナに住むアラブ人(パレスチナ人)とアラブ諸国から猛反発が起こりますが、イスラエルは1948年イスラエル建国を宣言します。

・やがてこの対立は戦争となり(第1次~第4次中東戦争)、勝利したイスラエルは、さらに領土を広げてパレスチナ住民を追放しはじめた。

・追放されたパレスチナ住民は、ヨルダン川西岸地区やガザ地区、そして近隣諸国に逃れ、難民となり粗末なテントや洞窟などで困窮を極めた生活を強いられます。

・1987年、難民となったパレスチナ人の不満が一挙に爆発して、ガザ地区の難民キャンプから「インティファーダ」と呼ばれる反占領闘争が広がります。
・デモやストライキ、子どもの投石などが始まりこの抵抗運動は、世界中にパレスチナ人の人権を無視したイスラエルの占領政策の実態を明らかにしました


・1993年、イスラエルのラビン首相と PLO(パレスチナ解放機構)のアラファト議長の間で「ヨルダン川西岸及びガザ地区で5年間のパレスチナ暫定自治区を開始する」という(オスロ合意)が米国で調印されます。
・これで、紛争は一応解決し、パレスチナでは2国間の共存ができると世界は安堵(あんど)した。

・しかし、その後イスラエルは、パレスチナ自治区をイスラエル軍の監視下に置き、抵抗勢力からイスラエルを守るという名目で自治区に高い壁を設けて交流を遮断し始めます。

・ヨルダン川西岸では、水源のある良好な農地はイスラエル住民に与えパレスチナ人を奥地に追放して壁を建設し、ガザ地区ではすべてを壁で囲み、電気・水道等のインフラ設備はイスラエルの監視下に置きます。

・これはまるで南アフリカの「アパルトヘイト」と同じです。
・この政策をイスラエルは「オスロ合意」を無視して20年間行ってきたのです。

・今回の抵抗勢力「ハマス」は、このような状況下で生まれた抵抗組織です。
・「ハマス」の無謀と思える攻撃は、けして「テロ」ではなく抵抗闘争なのです。


・米国はイスラエル建国以来、一貫してイスラエル寄りの政策を続けてきました。
・今回もバイデン大統領は、いち早く駆けつけてイスラエルを擁護します。

・米国よりの日本は、この「アパルトヘイト」の実態などの報道はほとんどなく、多くの日本人は「パレスチナ問題」を知りません。
・今回も、ニュースの冒頭で報道されていますが、パレスチナの実態は報道されていません。


・米国経済界を支配しているのはユダヤ資本です。
・ユダヤ資本は、豊富な資金を基に活発な「ロービ活動」を行っています。
・米国の政治家達をイスラエル寄りにし、英国をはじめ西側諸国でも巧みに「ロービ活動」を展開しているため、このイスラエルの横暴を見て見ぬふりをしていたのです。
・(イスラエルが核兵器開発を進めていても沈黙です。)
・日本もその影響下にあるのかもしれません。

・「ハマスを怪物にした」のは、オスロ合意を守らなかったイスラエル自身が招いた惨事としか思えません。


・イスラエルが逃げ場のないガザ住民を犠牲にして「ハマス」を壊滅したあとガザ北部を占領し続けた場合、レバノンの「ヒズボラ」勢力がイスラムに侵入して激しい戦闘行為を起こすかもしれません。

・「ヒズボラ」は、イスラエルが中東戦争で占領した「ゴラン高原」を巡ってイスラエルと争っているイスラム教シーア派の組織です。(約5万人の軍隊)
・「ヒズボラ」を援助しているのは、同じくイスラム教シーア派のイランです。

・「ヒズボラ」が参戦すれば、中東情勢は大混乱をするのは間違いなく、中東の石油に依存している日本は、第1次石油危機以上の経済危機におちいります。


・イスラエルが「ハマス」を殲滅したあと、ガザ地区から速く撤退することです。
・勝利者理論を振りかざし占領政策を続けたらアラブ民族の抵抗が始まります。
・「アパルトヘイト」政策をやめることです。
・壁を取り壊し、パレスチナ人の自由と自治を認めて2国間共存を進めることしかありません。

・民族、宗教が異なってもユダヤ教とイスラム教の神は同じ神です。
・アブラハムを祖にもつ兄弟同士ではないか。
・2国間共存して平和的に暮らせるはずだ。
・互いに武器を捨てて憎しみを捨てて生きていこうではないか
・パレスチナ問題を解決する方法はこれしかないから。

・もしイスラエルが共存を望まないとするならば、ほかに何か別の理由があるかもしれない。
・それは増え続けるイスラエルの人口問題か・・・。

・イスラエルのユダヤ教の旧約聖書には、神「ヤハウェ」は、モーセに「十戒」を示し、これを守ることでユダヤ民族に再び「カナンの地(パレスチナ)」を与えたと書いてある。
・「十戒」は「汝殺すなかれ・隣人の家や財産をむさぼるな」と律法を示している。
・神との契約をまた破れば、ユダヤ民族は流浪の民として再びパレスチナの地から追放されるかもしれません。

★中東で戦火が拡大して石油危機が起これば、日本経済はGDP3位から転落し国民生活は大混乱をします。日本の運命もイスラエルに託されているようです。
・パレスチナに平和が訪れることを願うばかりです。



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