22世紀は来るのか

・武漢ウィルスの猛威で忘れかけていたが
・異常気候も猛威を振るっている。

・直近の冬は暖冬であったが、
・桜が咲いた4月に、私の住んでいる町では大粒の雹(ひょう)が降って驚いた。
・このところ極端に猛暑が続いたり、寒期が続いたり気候が不安定である。

・地球の温暖化による「異常気象」だと理解しているが、
・なぜ、温暖化が進むと大気が乱れるのかがわからなかった。

・調べてみると、日本上空を通る「偏西風」の進路が原因らしい。

・偏西風は、中緯度高圧帯を流れる風で日本の上空では、通常は
 本州北部(青森県)の上空を西から東に向かって吹いている。

・この風は、季節によってゆるやかに上下に蛇行する。
・冬になれば偏西風は、日本列島の南に移動する。
 すると、北から寒期が南下して日本は冬の気候になる。
・夏になれば偏西風は、日本列島の北に移動する。
 すると、南から暖気が北上して日本は夏の気候になる。

ゆるやかに移動するため日本列島は「春・夏・秋・冬」の四季があり、
 豊かな気候があった。

・「あった」というのは過去形である。
・いま偏西風の上下移動が激しい。
・このため、日本列島は冬型と夏型の大陸型気候となりつつある。

・冬の暖冬が続けば、偏西風が北に留まっていて南下しない。
・冬の厳寒が続けば、偏西風が南に留まっていて北上しない。
いま偏西風の蛇行の進路が狂いだしてきた。



偏西風は、赤道の暖気と極(北極・南極)の冷気をかき混ぜて大気を安定化させるメカニズムを持っている。

・それが18世紀以降の産業革命が起きてから大気の温度が1.3℃上昇している。
 まもなく1.5℃となるようだ。

・大気が1.5℃の上昇なら、別に問題が無いように思われるが、
 この大気温度上昇で海面温度も上昇して、両極の氷がとけだしてきた。
・この100年間で海面水位が、平均16センチ上昇した

また、海面の温度変化が
地球の気候に、大きな影響を与えるということもわかってきた。

・地球のメカニズムは、赤道周辺の海面温度を安定化させるために南太平洋では「エルニーニョ現象」やインド洋では「ダイポールモード現象」を起こし海水をかき混ぜて、その後海流に流して地球全体の海面温度を安定化させているらしい。

・それが赤道の海水温度が高かすぎて、掻き混ぜきれない現象が起きている。

・温暖化の原因は、産業革命以降大気に排出される二酸化炭素が主原因である。
 化石燃料(石炭や石油)を燃やして出る煙である。

・問題は、この1.5℃の温度上昇がわずか100年足らずの短期間で起きたことにある。

・何十万年のサイクルで起きた気温上昇ならば、地球の自浄化機能で緩やかに解決すると思われるが、地球の浄化機能はいま混乱している。

このまま化石燃料を燃やし続けると21世紀末には、4℃前後の気温が上昇し、海面水位が、82cm上昇すると予測されている。

■・話を「偏西風」に戻そう。

・武漢ウイルスの猛威の今年、
・インド洋の西側の国々では豪雨と水害に見舞われ、東側は雨が降らずカラカラの天気に苦しんだ。

・さらに東側のオーストラリアでは乾燥した風が吹きあれ大規模な「森林火災」が多発した。
・インド洋周辺では「バッタの大量発生」が起こり、農作物は壊滅的な被害を受けた。
原因は、インド洋の「ダイポールモード現象」である。

・昨年のインド洋は、東西で過去最大の水温差が生じ、ダイポールで浄化されず上昇した西側海面はそのまま越冬した。
この浄化されない海面温度は、偏西風を北に押し上げ、偏西風の蛇行進路を変えた。

・そのため日本上空を流れる偏西風は、北に移動し昨年の冬は暖冬となった。
・さらに今年に入り、日本の偏西風は激しく北と南を不安定に蛇行している。
・そのため暑さ寒さが「お彼岸」を過ぎても関係なく異常な気象が続いている。

・海と気候は、密接な関係を持っている。
・気候もまた自然環境と密接な関係を共有している。
海の温度を上昇させているのは、人間社会の人間である


・今世紀末、
 大気が4℃上昇となったら22世紀は、もう存在しないのかも知れない。

海面水位が80cm以上、上昇すれば海岸平野は埋没する。
・大雨や台風がくれば、河川は氾濫を繰り返えす。
・河川周辺での居住は、ますます難しくなる。

身の丈 約1m近くの海面が上昇する。
・その結果は、どうなるか明らかである。
・このまま行けば、間違いなく海面水位の上昇が半世紀後に来る。
・今年生まれた子供が、80才になったとき22世紀は来る。

・スウェーデンの環境活動家「グレタ トゥンベリ」(17才)さんが
 「未来を盗むな」と非難しているのがよくわかる。





追加文章

■このblogを書いたあと、九州を中心に記録的な大雨が降った。
・被災した人々に心からお悔やみを申しあげたい。

・このような記録的な降水量は、さらに拡大し今後も続いて行くと思われる。
・残念ながらこれからも河川が氾濫し、山崩れ、土砂崩れは続く。
・平地が少ない日本は、河川の両側に居住地域を設けて集落を形成してきた。

しかし状況は変わった。海面水位が上昇している。

・当然、河川水位も上昇して、そこに記録的な大雨が降る。
・急流河川の多い日本では、河川の氾濫が多発するだろう。
・河川周辺には、これからは居住できない。


 ・気象庁資料から
・国は、河川堤防のかさ上げをするだろうが、無駄な投資となる。
・三陸海岸の巨大堤防と同じ巨額な費用を無駄に捨てることになる。

・都市部の河川は、堤防をかさあげせざるを得ないが
・山間部は、もう自然の流れに任せるしかない。

投資される巨額な整備投資は、
 1.山間部の河川居住を高台へ移すのに使う。
 2.調整池や調整ダムを造り、豪雨期に水量を調整する。など
・現在の地球環境の状況を見通しした対策をしなければならない。

・政治家は、このことを理解しているのだろうか。
 国会審議中に、携帯や読書をしているのを見れば何も理解していないようだ。


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